【2024年4月より義務化】認知症介護基礎研修について解説します
2024.03.29掲載
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現在無資格で介護職員として働いている方は必読!
2024年4月以降にこの「認知症介護基礎研修」を受講していない場合は殆どの介護施設で働けなくなってしまいます
この記事では「認知症介護基礎研修」についての詳細を詳しく解説していきます
 



項目

1. 認知症介護基礎研修とは?
2. 認知症介護基礎研修受講の対象者
3. 認知症介護基礎研修を受講するには?
4. 認知症介護基礎研修受講の費用や期間
5.認知症介護基礎研修のカリキュラム
6.まとめ

1.認知症介護基礎研修とは?

認知症介護基礎研修は、認知症を持つ高齢者やその家族に対する適切な介護を提供するための基本的な知識やスキルを身につけるための教育プログラムです。
参加者は、認知症の理解、コミュニケーションスキル、行動管理、倫理的な考慮事項、安全対策などに関する教育を受けます。
これにより、介護者は認知症患者やその家族に対する適切なサポートを提供する能力を向上させることができます。

認知症介護基礎研修は、介護初任者が認知症ケアの基本を学ぶための入門的な研修です。
認知症を取り巻く現状から具体的な介護の考え方まで、基礎をしっかりと学ぶことで、正しい介護方法を身につけ、基礎的なサービス提供ができるようになることをめざします。
認知症介護のスタートラインに位置付けられた研修であり、難易度は高くありません。
無資格の方や認知症介護に初めて携わる方を対象としているため、研修内容も易しいといえます。
また修了試験や合否はなく、受講が終了すれば受講証明書が交付されます

2.認知症介護基礎研修受講の対象者

認知症介護基礎研修の対象者は、全ての介護サービスのある事業所で直接介護業務に携わっている無資格で働いている介護従事者です。
(福祉用具貸与、居宅介護支援を除く)

現在保有している資格によって免除されることがあるので、事前に確認することが重要です

《受講が免除される資格》
・医師、歯科医師、薬剤師
・看護師、准看護師
・介護福祉士、介護福祉士実務者研修修了者
・社会福祉士
・介護支援専門員
・介護職員初任者研修修了者
・生活援助従事者研修修了者
・介護職員基礎研修課程修了者
・訪問介護員養成研修一級課程・二級課程修了者
・理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、あん摩マッサージ師、はり師、きゅう師、柔道整復師
・管理栄養士、栄養士
・精神保健福祉士
・認知症介護実践者研修、認知介護実践リーダー研修、認知症介護指導者研修

また、以下の条件に当てはまる方は受講免除される可能性があります
・福祉系学校の卒業生
・介護施設で働いているが、直接介護業務に携わっていない方
・学校などで認知症に関する科目を受講した方(証明書等が必要な可能性があります)

《受講が免除されない資格》
・認知症サポーター養成講座、認知症ケア指導管理士等民間の認知症資格
・社会福祉従事任用

3.認知症介護基礎研修を受講するには?

認知症介護基礎研修の受講方法は地域や提供機関によって異なりますが、オンライン上で行うeラーニングや対面で行う集合型研修が主流となっています。
eラーニングですとご自宅からオンラインで取得可能なのでお勧めです!
詳しくは勤務先やお住いの自治体の案内をご確認下さい。

4.認知症介護基礎研修受講の費用や期間

  1. 受講費用
    受講料は自治体によって異なりますが、一般的には無料~5,000円程度で提供されています。
    費用については負担してくれる勤務先事業所もあるため、事前に確認しておくといいかもしれません。

  2. 受講期間
    基本的に1日で取得可能です。
    【集合型研修の場合】 講義3時間+演習3時間の6時間程度
    【eラーニングの場合】動画視聴時間は約150分+確認テスト
    ※自治体・eラーニング共に受講後に受講証明書が発行されます。

5.認知症介護基礎研修のカリキュラム

認知症介護基礎研修のカリキュラムは、以下のような内容が含まれることが一般的ですが、提供機関やコースによって異なる場合があります。
認知症ケアに特化した内容となっています

  1. 認知症の理解
    ・認知症の定義と症状
    ・認知症の種類(アルツハイマー型、血管性認知症など)
    ・認知症の発症要因とリスクファクター

  2. 認知症患者とのコミュニケーション
    ・コミュニケーション障害と認知症
    ・適切なコミュニケーション技術の習得
    ・認知症患者とのコミュニケーションのポイント

  3. 行動管理とストレス軽減
    ・認知症患者の異常行動とその理解
    ・行動管理のアプローチと戦略
    ・認知症患者のストレス軽減のための方法

  4. 安全対策
    ・認知症患者の安全確保の重要性
    ・認知症患者の家庭内事故予防
    ・認知症患者の外出時の安全対策

  5. 倫理的な考慮事項
    ・認知症患者の自己決定権と個人の尊厳
    ・患者のプライバシーと個人情報の保護
    ・倫理的なジレンマへの対処法

  6. 介護者のストレス管理と自己ケア
    ・介護者のストレスとバーンアウトのリスク
    ・ストレス管理の方法とリラックス技術
    ・自己ケアの重要性と具体的なアプローチ


以上のようなトピックが、認知症介護基礎研修のカリキュラムに含まれることが一般的です。
これらの内容を通じて、介護者や関係者は認知症患者やその家族に対する適切なサポートを提供するための知識やスキルを身につけることができます。

6.まとめ

2024年4月から、完全義務化された認知症介護基礎研修について解説いたしました。
現在の高齢化社会において、認知症患者数も上昇しており2060年には約3人に1人が発症するとも推計されています。
より認知症ケアが重要になる社会において、無資格や未経験で介護業務に携わり業務に不安を覚えたりトラブルになったりもすることもあります。
適切なスキルと知識を身に着け、認知症の特徴や接し方を取得して、利用者様に安心して頂けるようになるといいですね。
介護のお仕事をしてみたいけど資格を取るのは大変…。そんな方でも簡単に受けられ、必要な知識が身につく認知症介護基礎研修、ぜひ受講してみてください!